FIB-SEMの紹介

NU-104 直交配置型高速加工観察分析装置 MI4000L

NU-105 バイオ/無機材料用高速FIB-SEMシステム ETHOS NX5000

FIB-SEMとはFIB(Focused Ion Beam:集束イオンビーム)装置で試料の加工、露出した断面のSEM(scanning electron microscope;走査型電子顕微鏡)観察をします。

3D(3次元)再構築は試料の加工と観察を繰り返し、そのSEM画像をコンピュータで処理することで試料構造を立体的に観察する分析手法です。
半導体材料、電子材料をはじめとし、最近では生物系試料など、さまざまな材料を立体的な視点から観察し、その構造、欠陥、空孔などの解析が可能となります。

 

塩ストレス下におけるイネ葉の葉緑体の三次元構造解析

イネ葉肉細胞の葉緑体は細胞外空間との接触面を拡大し二酸化炭素吸収効率を促進するため,細胞壁のくびれに延び広がるように細胞壁全体を内側から覆っている(図1)

FIB-SEMを用い、植物が塩ストレスを受けた際の葉緑体の構造変化を電子顕微鏡で立体的に示した初めての例であり、塩ストレスに伴う構造変化の詳細を明らかにした。

MI4000Lによる観察
図1:イネ葉肉細胞の三次元再構築像(塩未処理の対照区)連続画像群176枚より作成, 緑:葉緑体, 紫:核, 黄:細胞壁

その他にも、ラットの腎糸球体の立体構築像、マウスの肝臓組織、ヒト齲蝕罹患象牙質の観察、蝶の鱗粉の構造観察、皮膚や毛髪のメラノサイト観察など生物系の分野、鉄鋼材料中の結晶粒の構造解析や鉛フリーIMCC接合材断面SEM像などの材料系の分野に広く利用されています

ラットの腎糸球体

鉛フリーIMCC接合材断面SEM像

 

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